「予算がない」
「人が足りない」
「競合他社が強すぎて勝てない」
ビジネスの現場では、ついつい無いものねだりをしたくなりますよね。
でも、ちょっと待ってください。
リソースが潤沢な環境なんて、実はどこにもありません。
もしあなたが、圧倒的な強者に囲まれ、いつ潰されてもおかしくない状況にいるなら。
学ぶべき最高の教科書が、戦国時代にあります。
真田昌幸(さなだ まさゆき)です。
真田幸村のお父さんであり、戦国一の食わせ者と呼ばれた男。
彼は、徳川、北条、上杉というスーパー大企業(巨大勢力)に囲まれた、信州の小さな豪族(中小零細企業)のトップでした。
まともに戦えば3秒で即死するような戦力差。
しかし、彼は生き残りました。
それどころか、あの徳川家康の大軍を二度も撃退しています。
なぜ、弱小勢力の彼が、大国を手玉に取れたのか?
そこには、現代の弱者が強者に勝つための「3つのゲリラ戦術」があります。
「一貫性」を捨てろ。昨日の敵は今日の友

ビジネスにおいて「信用」は大事です。
ですが、昌幸にとっての信用とは「生き残ること」そのものでした。
彼は、周囲の状況に合わせて、主君をコロコロと変えました。
- 北条についたと思ったら上杉に寝返る
- 徳川についたと思ったら豊臣に走る
現代で言えば、「競合他社とも平気で手を組み、状況が変われば即座に契約を見直す」ようなドライさです。
プライドよりも「生存」を優先する
弱者が「義理」や「メンツ」にこだわって沈んでいくのは美学ではありません。
ただの自滅です。
「強い方につくのではない。生き残る方につくのだ」
プライドを捨て、その時々で「自分を一番高く買ってくれる相手」と手を組む。
この徹底したリアリズム(現実主義)こそが、乱世を泳ぎ切る浮き輪となります。
「ハッタリ」で自社を大きく見せるブランディング
昌幸は、自分たちが「小国」であることを逆手に取りました。
上田合戦では、わずか2000の兵で、徳川の大軍を翻弄しています。
彼が使ったのは、徹底的な「情報操作」と「心理戦」です。
- 城の門をあえて全開にして「どうぞ入ってきなさい」と見せかける
- 敵が「罠か? 何かあるぞ」と疑心暗鬼になったところを急襲する
これは、現代のビジネスでも全く同じことが言えます。
実力以上の下駄を履く勇気
実績がなくても、「すごい技術があるように見せるプレゼン力」や、「大手と提携しているように見せる見せ方」。
「実力以上の下駄を履く」勇気が、ハッタリを現実に変えていきます。
舐められたら終わりではありません。
実力がバレるまでは、堂々と嘘(ハッタリ)を突き通すのです。

※「ハッタリ」や「心理戦」をビジネスに応用したいなら、人間の心理をハックする名著『影響力の武器』か、弱者の兵法書である『孫子』が必読です。
「毒」を持って相手を牽制する
弱者が強者に飲み込まれないためには、必要なことがあります。
それは、「こいつを怒らせると面倒だ」と思わせることです。
昌幸は、ただ守るだけでなく、隙あらば大国の領土をかすめ取り、挑発を繰り返しました。
「小さいけれど、噛みつかれたら致命傷になる毒を持っている」
そう認識させることで、大国との交渉テーブルに着く権利を得たのです。
あなただけの「ブラックボックス」を作る
サラリーマンであれば、どうすればいいでしょうか?
- 「普段は大人しいが、理不尽な命令には労働法を盾に徹底抗戦する」
- 「彼にしか分からない核心的な業務フロー(ブラックボックス)を持っている」
これらが、組織に対する強力な武器(毒)になります。
※「弱者が強者に勝つ」ための理論といえば『ランチェスター戦略』です。真田昌幸の戦い方は、まさにこの理論そのもの。中小企業や個人事業主が生き残るためのバイブルです。
まとめ:正攻法で勝てないなら、ルールを変えろ
真田昌幸の生き様は、私たちに教えてくれます。
「まともに戦うな。盤面をひっくり返せ」
資金も人材もブランド力もない私たちが、大企業と同じ「正攻法」で戦っても勝てるわけがありません。
ならば、卑怯と言われようが、朝令暮改と言われようが、自分たちが勝てるルールで戦うしかないのです。
「表裏比興(ひょうりひきょう)」とは、悪口ではありません。
過酷な環境を生き抜いた知恵者への、最高の賛辞なのです。
あなたの手元にある「小さな武器」は何ですか?
使いようによっては、それが大企業を倒す罠になるかもしれませんよ。


