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メキシコ初の女性大統領シェインバウムはどんな人物?経歴や思想をまとめてみた

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メキシコで2024年6月2日に現職のオブラドール大統領の任期満了に伴う大統領選挙が行われ、出口調査の結果、元メキシコ市長のシェインバウム氏が当選を確実にしました。

メキシコで初めての女性大統領が誕生します。


2018年には、21世紀の女性の役割を検証するために英国放送協会(BBC)で2013年に開始された番組のシリーズである「100人の女性」に選出されています。


この記事では、2024年10月1日にメキシコ初の女性大統領に就任するシェインバウム氏の経歴や思想をご紹介します。


この記事で分かること
  • メキシコ大統領クラウディア・シェインバウムの経歴
  • メキシコ大統領クラウディア・シェインバウムの思想


以上をまとめていきます。



メキシコ大統領クラウディア・シェインバウムの経歴

参照:X


2024年10月1日にメキシコ初の女性大統領に就任するシェインバウム氏の経歴を見ていきましょう。


出生と家族


  • メキシコ最大の都市メキシコシティの一般的なユダヤ人の家庭に生まれる
  • ユダヤ教の祭日のたびに、祖父母の自宅でお祝いをした
  • 父は化学技術者
  • 母は生物学者でメキシコ国立自治大学名誉教授
  • 兄弟は物理学者


家族は学者一家だったんですね!

大学は母親と同じメキシコ国立自治大学へ進学することになります。




研究員時代


IPCC組織図
参照:気象庁


  • メキシコ国立自治大学で物理学を専攻し、1989年に学士号、1994年に修士号、1995年にエネルギー工学の博士号を取得
  • 1991年から1994年まで、アメリカ合衆国カリフォルニア州のローレンス・バークレー国立研究所に在籍
  • 1995年にメキシコ国立自治大学工学研究院に入り、1999年には工学・技術イノベーション分野の若手研究者に贈られる学内の最優秀賞を授与され、メキシコ科学アカデミーの会員や国家認定研究者にも選ばれた
  • 一時期政府の役職を務めたが、2006年にメキシコ国立自治大学に戻った
  • 2007年にエネルギーと産業の分野の専門家として国際連合の気候変動に関する政府間パネル (IPCC) に参画し、第4次評価報告書の共同執筆者となった
  • IPCCは同年、ノーベル平和賞を受賞
  • 2013年、第5次評価報告書を産業分野の11人の専門家とともに共同で執筆


メキシコ国立自治大学はアメリカ大陸で2番目に古い大学で、ラテンアメリカで最大規模を誇る大学であり、メキシコ国内では卒業生に3人のノーベル受賞者を輩出した唯一の大学



かなり優秀な研究員さんだったのですね!



政界進出


メトロバス
参照:Wikipedia


  • メキシコ国立自治大学在学時から、のちの民主革命党の青年運動のさきがけとなる学生自治会に所属
  • 2000年11月、当時メキシコシティ市長であった現メキシコ大統領(2024年9月末まで)オブラドールから、メキシコシティの環境局長に指名され就任
  • メキシコシティ市内における電気自動車登録センターの建設に責任を負い、新たなバス・ラピッド・トランジット (BRT) であるメトロバスの導入や環状道路の立体化も監督した
  • 2012年、オブラドールが大統領選挙に立候補すると、環境・天然資源相候補に指名され、2014年には民主革命党を離党しオブラドールの国民再生運動に移った
  • 2015年末、市内トラルパンの区長に就任


バス・ラピッド・トランジット (BRT) とは、バスを基盤とした都市大量輸送システム
英語で都市高速鉄道を意味する「ラピッド・トランジット」に用語が由来する
日本語ではバス高速輸送システムとも呼ばれる

トラルパンとは、メキシコシティを構成する16の管轄区域のひとつ
最大の面積を持ち、その80%以上は森林ほかの生態学的に要注意な地域として保護されているが、北部は20世紀なかばから都市化している



メキシコシティ市長時代


カブレブス
参照:Wikipedia


  • 2017年8月、国民再生運動党内でメキシコシティ市長選挙の候補者に選出される
  • 政策の重点課題として、犯罪との戦いや行き過ぎた開発を抑制するためのゾーニング法の施行を挙げる
  • 2018年7月1日に行われた市長選挙で当選し、女性およびユダヤ系として初めてのメキシコシティ市長となる
  • 2019年6月、今後6か年の環境計画を発表し、大気汚染の30%軽減、1500万本の植林、プラスチックの使い捨て禁止とリサイクルの推進、新たなゴミ処理場の建設、すべての家庭への上水道の整備、100キロメートルにおよぶトロリーバスとメトロバス網の建設、太陽熱による湯沸かし設備と太陽光パネルの導入などを掲げる
  • 2019年9月にはメキシコシティ地下鉄の近代化のため、今後5年間で400億ペソを投資すると表明
  • 市内の交通渋滞緩和のため、200キロメートルにおよぶ自転車専用レーンの設置、6カ所の駐輪場の建設、公共交通機関への補助金の増額、イスタパラパ地区におけるケーブルカー(カブレブス)の導入なども進めた
  • 就学前の児童から中等学校生徒までの120万人を対象にした奨学金制度を創設
  • ロザリオ・カステジャノス高等教育研究院と健康科学大学が開学され、芸術やスポーツ、教育、市民活動の促進を目的として各地区にコミュニティセンターを開設
  • 2021年、新型コロナウイルス感染症の世界的流行への対処を評価され、世界市長賞にノミネートされる
  • 市内にあったクリストファー・コロンブス像を移設


ゾーニング法とは、地域や建物を用途や機能によって区分し、その位置関係を定めること

都市計画においては、土地利用形態を住居系、商業系、工業系等に分類し、土地を区分して指定する


かなり実行力のある市長だったようですね。



大統領選


メキシコシティの投票箱(参照:Wikipedia)


  • 2023年6月12日、大統領選挙を見据えメキシコシティ市長を辞職すると表明し、6月16日をもって辞職
  • 大統領候補として、過去の歴代大統領の新自由主義的な経済政策を批判し、そういった政策が国内の貧富の格差を拡大させてきたと主張
  • 2024年6月2日に執行された大統領選挙では6割前後を得票し、3割未満にとどまった元ミゲル・イダルゴ区長のソチル・ガルベスが敗北を認め当選が確実となった


現メキシコ大統領のオブラドールの後継者として当選を果たしました。


参照:Wikipedia(英語版翻訳)



メキシコ大統領クラウディア・シェインバウムの思想


プライベートパレードの様子(参照:Wikipedia)


  • フェミニストを自認している
  • LGBTの権利を擁護しており、メキシコシティ市長時代には市内の学校の制服にジェンダーレスなタイプを導入した
  • 2022年には歴代のメキシコシティ市長として初めて、市内で開催されたプライドパレードに参加した



フェミニストとは、女性の権利や男女の価値観などの平等を目指す考えで、そうした主張をする人のこと

LGBTとは “L”=レズビアン(女性同性愛者)、“G”=ゲイ(男性同性愛者)、“B”=バイセクシュアル(両性愛者)、“T”=トランスジェンダー(生まれた時に割り当てられた性別にとらわれない性別のあり方を持つ人)など、性的少数者の総称

プライドパレード(レインボーパレード)とは、LGBTに対する差別や偏見に反対し、セクシュアリティやジェンダーの多様性を祝うパレード、またはパレードの前後のイベントを含めた総称のこと




メキシコ大統領クラウディア・シェインバウムの経歴、思想 まとめ

  • メキシコシティで生まれメキシコ国立自治大学に進学し、IPCCに参画するとても優秀な研究員だった
  • 当時メキシコシティ市長であったメキシコ大統領オブラドールから高い評価を受ける
  • メキシコシティ市長として様々な政策を実行した
  • フェミニストであり、LGBTの権利を擁護するメキシコ初の女性大統領が誕生


メキシコでは選挙期間中、候補者が〇害されるなどの暴力行為が相次いでいます。

とても治安が悪いので、シェインバウム氏の手腕に期待しましょう。


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